2018年2月28日

2018年2月26日

Leica Summicron 50mm/f2 M 1st Collapsible

Leica Summicron 50mm/f2 M 1st Collapsible

SUMMICRON 50mm/f2 1st 沈胴

  • レンズ構成:6群7枚
  • 絞り:f2-f16
  • 最短撮影距離:1メートル
  • マウント:Mマウント
  • フィルター径:39mm
  • フード:ITDOO、IROOA

ライカレンズの定番のズミクロンで、沈胴タイプは沈ズミと言われている。
ズミクロンは1953年にバルナック型ライカ用のスクリューマウントで製造され、後にMマウントも製造、
沈胴タイプと固定鏡胴タイプがある。


コーティングレンズ

空気レンズで話題になり、解像力のいいレンズということで評価されたが、
ズミクロン神話を作ったのは固定鏡胴のズミクロンである。
前玉2枚を張り合わせず空気層を作りコマ収差を補正したったことで、ライツによって空気レンズと称して宣伝された。


沈胴させるとコンパクトになる

解像度がいいと言ってもカリカリでパサパサの描写ではなく、柔らかいウエットな描写である。
なので、今のレンズほどの解像感は感じられなこともあるが、これがレンズの味なのだろう。
現在のパキパキとした描写になれていると、物足りないかもしれない。


CLのサイズによく合う

ザワザワと感じる描写のレンズもあるが、ズミクロンは静かな描写をするレンズである。
絞り開放では、ふわふわな描写になるが芯は残っていて、
f5.6まで絞ると一気にくっきりとした描写になるが、柔らかさも残っている。

昔のレンズを使う楽しさは、今のレンズでは味わえないような描写をしてくれるからだろう。

2018年2月25日

レコードジャケットとカメラ


カメラが写っているレコードジャケットは有りそうで無い。
これは井上陽水の再発CDであるが、ニコンらしきカメラを手にしている。



中島みゆきさんもシングルCD「恩知らず」ではカメラを持っている。
これはバルナックライカのようだが、多くのジャケット写真を撮っている田村仁さんのお遊びなのだろうか。

そしてアルバムCDの「組曲(Suite)」には、その名も「ライカM4」という曲が収められていて、
「こいつが撮るのは風と光 他(ほか)にはあとひとつだけ」と歌っている。

中島みゆき 『組曲(Suite)』トレイラー動画

ジャズレコードでは、今までこのようなジャケットを目にしたことがない。
ローライの二眼レフなどを女性歌手が持てば様になると思うのだが・・・

いずれにしても、このようにカメラが写っているレコードジャケットは希少である。

2018年2月23日

フィルムカメラの電池

フィルムカメラの電池

今の時期にフィルムカメラを使うとなると露出計の電池に困る。
当時よく使われていたのはMR9(H-D)という水銀電池だった。


Canon F1と電池

キヤノンF1はMR9(H-D)を1個使い、電池室はボディの底にある。


Leica CLと電池

ライカCLもMR9(H-D)を1個使い、電池室は裏蓋を取り外したボディの底にある。


Nikon Fと電池

ニコン F フォトミックFTNはMR9(H-D)を2個使い、電池室は取り外したフォトミックFTNファインダーの裏にある。

現在はMR9(H-D)は製造されていないので、代替えの電池を使うことになるが、
このとき迷うのがSR43、SR44、LR43、LR44のどれを使うのかということである。
入手しやすいのはLR系でコンビニでも手に入る、SR系は家電量販店で手に入れることができる。
このほかにWein社の空気電池1.35Vがあるが、ライカCLでは装填がきついらしい。

MR9及び、代替えとして使える電池の規格は次の通りである。
  • SR43 約φ11.6×4.2mm 1.55V
  • SR44 約φ11.6×5.4mm 1.55V
  • LR43 約φ11.6×4.2mm 1.5V
  • LR44 約φ11.6×5.4mm 1.5V
  • MR9(H-D) 約φ15 x 5.5mm 1.3~1.35V
代替え電池はMR9と比べて径が小さいので、アダプターが必要だが、
このアダプターは関東カメラサービスなどで手に入れることができる。


左:キヤノンF1で使用、右:関東カメラサービスで入手

MR9(H-D)が廃止されたのはフィルムカメラの時代で、当時キャノンのサポートでもこのアダプターを販売していたので、
手に入れてキヤノンF1で使っていた。

アダプターは電圧変換型・無変換型があって、
電圧変換型は水銀電池MR-9の外観形状に合わせてくれて、電圧1.55Vを約1.35Vに変換してくれ、
無変換型は外観形状に合わせてくれてるが、電圧はそのままだ。

では、LR系とSR系のどちらを選ぶかということだが、
LR系はSR系と比較して安価だが、使い始めから徐々に電圧が下がり、
SR系は使用中の電圧降下が少なく、終わり頃になると急に電圧が下がる。
なので、露出計のように安定した性能を求めるものにはSR系が適している。

次はSR44とSR43のどちらを選ぶかということだが、
SR44はSR43より厚みがあるので、電圧変換型アダプターでは推奨されていない。
なのでSR44は無変換型アダプターで使うことになる。
無変換型アダプターは安価で、この組み合わせもいいのだが、電圧が高いので露出計の針が振れ過ぎてしまう。
それを補正するにはASA感度を使えばいいのだが・・・


SR43と電圧変換型アダプター

ということで、一番無難なのはSR43を電圧変換型アダプターに入れて使うことだが、
それよりも古いフィルムカメラの露出計の精度の方が問題なので、
あまり気にすることなくSR44と無変換型アダプターでも良いかもしれない。
ただ、規格外の電圧のため故障の原因になるかもしれないので自己責任で。

今は、SR43を電圧変換型アダプターを使ってライカCLに入れて使っているが、
バッテリーチェックをするとメーター指針が定圧の位置に振れているので問題ないようだ。

2018年2月21日

2018年2月19日

PEN E-P5のモードダイヤル不調

Aモードにセット

E-P5のモードダイヤルのAモードが調子悪くなっていたようだ。
なっていたようだ、というのは今までAモードの位置で使ってなかったからで、
今回Aモードの位置で使ってみて分かった。

実際はAモードで使っているのだが、その設定をマイセットに登録して、
それを、モードダイヤルのiAUTOに割り付けて使っていたので分からなかった。


モードダイヤルはAモード、ARTモードのメニューが表示

今回起きているのは、勝手に撮影モードが切り替わってしまうという症状で、
上の写真のようにモードダイヤルはAモードになっているが、モニターにはARTモードのメニューが出ている。
これでは使えない。

他のダイヤルも調子が悪いので、モードダイヤルも接触不良なのかもしれない。
昔の機械式ダイヤルは故障が少なかったが、電子ダイヤルはこのようなトラブルが多いようだ。




iAUTOの位置のマイセットだと問題なく作動しているので、とりあえずは使えそうだが、
症状が広がってiAUTOや他のモード位置でも起きるようだと困ったことになる。

使い始めて5年弱になるので、調子の悪いところも出てくるのだろう。
以外と中古のE-P5は少ないので、使えなくなると修理するか新機種にするしかないようだ。

2018年2月16日

2018年2月14日

2018年2月13日

ソールライター展


この春、伊丹市立美術館で公開予定となっていた「ソール・ライター展」のプレス・リリースが公開されている。

それによると
  • 会期は2018 年 4 月 7 日(土)~ 5 月 20 日(日)  休館日:月曜日(ただし 4 月 30 日は開館、翌 5 月1日は休館)
  • 開館時間:10:00~18:00 まで(入館は 17:30 まで)  
  • 入館料:一般 800 円、大高生 450 円、中小生 150 円
となっている。

同時に講演会や「写真家ソール・ライター 急がない人生で見つけた 13 のこと」も特別上映されるようである。

「ニューヨークが生んだ伝説 写真家ソール・ライター展」プレス・リリース
http://artmuseum-itami.jp/jp/wp-content/uploads/2018/02/2018slitami_press.pdf

2018年2月11日

Leica CLというカメラ

ミラー・イメージ33号・35号

ここに1977年(昭和52年)発行の『ペンタックス・ギャラリー・ニュース(ミラー・イメージ)』の
「ライカ研究33号」と「ライカ研究35号」がある。

「ペンタックス・ギャラリー」は1967年(昭和42年)12月、東京・西麻布に設立された。
1981年(昭和56年)からは「ペンタックスカメラ博物館」となり、2009年(平成21年)7月に閉館したあと、
2010年(平成22年)、同館所蔵のコレクションが「日本カメラ博物館」に移譲されている。


日本製ライカ

この『ミラー・イメージ』は「ペンタックス・ギャラリー」の機関誌として発行されていたものである。
33号ではバルナック型ライカが、35号ではM型ライカが取り上げられていて、日本製ライカとしてCLも掲載されている。


Leica CLの構造図

記事の中では、

「ライツミノルタCLという名前になったのは、ライカの登録名は輸入代理店のシュミット商会が持っていて、
ミノルタカメラでは使えなかったからのようだ。
そしてシュミット商会ではライカCLを輸入せず、国内はライツミノルタCLだけの販売となった。」

と書かれている。

そして、ライカCLの発売直後にスイスのウィルド社がライツ一族の株式を買い取ったため、このライカCLはライカM5と共に、
最後のウェッツラー ライカとなった。


Leica CL

この冊子「ミラーイメージ」を購入してから約40年経って手に入れたライカCLだが、
実際に使ってみると少しくせのあるカメラだと分かった。


Leica CLのファインダー情報

こういう露出計付きのレンジファインダー機は初めてであるが、その露出計に戸惑った。
CLの露出計の針の振れ方は通常と違って、上に振れるとアンダー露出、下に振れるとオーバー露出となる。
そのため一旦頭の中で変換しないといけないが、これに慣れなかった。


シャッターダイヤル

けれど、この針の触れ方はシャッターダイヤルとシンクロするようになっている。
露出計の針を下げる時はその方向(左)にシャッターダイヤルを回し、逆に針を上げる時は上がる方向(右)に回せばいいので、
直感的な操作ができる。


絞りリング

しかし絞りリングの回転方向は針の触れ方とは逆になる。
このことからも絞り優先マニュアル露出という感覚で使うのがいいようで、
これには指一本で回せるボディ前面のシャッターダイヤルは都合がいい。


!.5mの位置

それと、フォーカスレバーの位置で大体の距離を掴むことができるのがいい。
40mmのスナップではフォーカスレバーの移動量は無限遠の位置から、
真下までで十分であって、これで無限遠から1.5mまでカバーできる。


約3mの位置

フォーカスレバーの側面がボディの底と平行になったところが、ほぼ3mであり、
フォーカスレバーを手探りすことで、レンズの距離位置を知ることができるので便利だ。




そして、巻き上げレバーに指をかけて、露出計のスイッチを常にオンにしておく。
これでスナップシューターとしてのCLが完成する。

2018年2月8日

2018年2月5日

レコードプレーヤー MICRO AP-M2

MICRO AP-M2

マイクロ精機のアームレスレコードプレイヤーである。

MICRO AP-M2

  • 型式:アームレスアナログディスクプレイヤー
  • 駆動方式:外周ベルトドライブ方式
  • モーター:8極ヒステリシス・シンクロナス・モーター
  • 回転数:33 1/3、45rpm
  • 回転ムラ:0.025%以下
  • S/N:60dB以上
  • ターンテーブルアルミ製 310mm、2.5Kg
  • 外形寸法幅478×高さ170×奥行378mm
  • 重量20kg


付属品

  • ベルト
  • ターンテーブルシート
  • 45回転アダプター
  • 六角レンチ
  • アーム固定ネジ
  • プーリーセンターネジ
  • スペアプーリー
  • プーリースペーサー

取り付け可能トーンアーム

  • マイクロMA-125
  • SME 3009
  • SME 3010
  • SME 309
  • SME 310
  • SME シリーズVI
  • SME シリーズV


AP-M2 リーフレット

発売当時のリーフレットには、次のようなことが書かれている。
  • SMEのショートタイプ搭載用に開発されたアームレスレコードプレイヤーである。
  • 駆動モーターにはSX-8000IIドライブ用モーターユニットRY-5500IIに搭載している、
    8極ヒステリシス・シンクロナスモーターを採用している。
  • シャフト及び軸受けは、16mm径のステンレス鋼シャフトと銅、鉛合金のメタルでオイルバス方式である。
  • アルミ製ターンテーブルを採用しており、慣性モーメントは600kg・cm2である。
  • インシュレーターはハイブリッドインシュレーターで、空気、ゴム、バネによるスティフネスとフェライトによる、
    制振作用及びフェルトによるハイブリッド構成でハウリングに対して相乗効果を発揮する。
  • 電源コードは極太PCOCC線を使っている。


型番が印刷れた電源スイッチ

普通なら回転数の切り替えや、回転数の微調整のダイヤルがあるのだが、
AP-M2は唯ターンテーブルが回るだけというインプルなもので、電源スイッチがあるけだ。


プーリー

モーター軸に取り付けるプーリーは、60Hzの33 1/3rpmをセットしている。

回転数の33 1/3rpmと45rpmの切り替えは、このプーリーを交換して行うのだが、手で取り外すのではなく、
中央の穴に交換用のネジを差し込んで回すとプーリーが上に上がってきて外れるという仕組みである。
この方法ではLPとドーナツ盤の両方を聴くには不便だろう。

AP-M2はLP専用のターンテーブルと考えたほうがよさそうだ。


ターンテーブル ベルト

ターンテーブルを回転させる方式は、モーターで直接回すダイレクトドライブや、
ターンテーブルの下でモーターとターンテーブルをベルトで繋ぐインナーベルトドライブ、
モーターとターンテーブルの外周をベルトで繋ぐ外周ベルトドライブがある。

AP-M2のような外周ベルトドライブ方式は、プーリーとターンテーブルの外周にベルトを懸けて,
プーリーの回転をターンテーブルに伝えているので、ベルトがモーターの振動を吸収して滑らかな回転になる。


ターンテーブル

ターンテーブルは軸にぴったりと嵌っているので少し硬いが、穴に指をかけて持ち上げれば外れるようになっている。
少し揺らすようにして、軸とターンテブルの間に空気が入れば外れやすいかもしれない。
これだけ外れにくいのは精密だということか。


交換用のプーリー

交換用のプーリーはターンテーブルの下に収納されていて50Hzの33 1/3rpmと45rpm、
それと60Hz の45rpmの3個がセットされている。


説明書

説明書はホッチキスで留めただけの簡素なものだ。
全てにシンプルなマイクロ精機のAP-M2である。

説明書の冒頭には
「本機は、高精度、高剛性、シンプルを設計理念として生まれた、CD時代のアナログレコード プレーヤーです。」
と書かれている。