2017年8月29日

アナログレコードの小道具

アナログレコードの小道具

これらは、アナログレコードのメンテナンスアイテムだが、もう何十年も前から使っている。
今でも同じものが手に入るという超ロングセラーだ。

アナログレコードはCDのように手軽に扱えない。
アナログレコードを良い状態で保つには、聴く前と聴いた後での手入れが大事である。
毎回これをやるのは、面倒と感じるかもしれないが、これだけでスクラッチノイズが防げ、長期間いい状態に保てる。


TEAC レコードクリーニングブラシ REC-10

聴く前はレコードをプレーヤーにセットして、ターンテーブルを回転させながら、
ブラシで静電気を逃して埃をを払うだけである。
レコードを内袋から出すときに、静電気を帯びることがあるからだ。

これにはTEACの「レコードクリーニングブラシ REC-10」を使っているが、
この商品は廃番になっていて、他のメーカーから同じものが今も販売されている。
これを使うときは必ずシルバーの金属部分を持つことだ。
これで静電気が体を通して逃げる。


オーディオテクニカ レコードクリニカ AT6017

 聴き終わったら、クリーナーでレコード面を拭き取る。

これにはオーディオテクニカの「レコードクリニカ AT6017」を使っている。
これは湿式と乾式で使えるが湿式で使っている。
クリーナーに指定のクリーニング液を入れ、ターンテーブルを回転させながらクリーナーで軽くなぞるだけである。
クリーナーには方向があるので、本体の矢印マークがレコードの外側に来るようにレコード面に当てればいい。


オーディオテクニカ スタイラスクリーナー  AT-607

後はレコード針のクリーニングで頻度は適切に決めれば良いが、必ず聴き終わった後にする。
聴く直前にするとクリーニング液が残っていて、針やレコード盤を痛めてしまうことがある。
これにはオーディオテクニカの「スタイラスクリーナー  AT-607」を使っている。


SHURE 針圧計 SFG2

針圧計は天秤式の「SHURE 針圧計 SFG2」だが、これは取付けられている鏡を見て平行を確認するという超アナログ式である。
スケールは0.5g〜1.5gだが、1倍と2倍に切り替えられるので、0.5g~3.0gまで測定可能だ。

針圧はトーンアームの針圧目盛でも調整できるが、針圧計を使うほうが適正針圧に近くなり、
針への負担やレコード盤への負担を減らすことができる。

今では精度のいいデジタル針圧計のほうが使いやすいだろう。


オーディオテクニカ 水準器 AT615

水準器はターンテーブルの水平を確認するためで、MICRO AP-M2の場合は、
三本の足(インシュレーター)を回すと高さを調節できるようになっているので水平を取ることができる。
使っているのはオーディオテクニカの「水準器 AT615」であるが、これを使う時はターンテーブルの中央付近と左右上下の端の5カ所で水平を見るといい。

アナログレコードについては、オーディオテクニカのカートリッジナビで初心者向けの説明がされている。
https://www.audio-technica.co.jp/cartridge/navi/index.html


この記事を書き終わった後、最初の写真にあるソニークラークのクール ストラッティンを久しぶりに聞いてみたが、やはり音の粒だちが違う。
ジャッキー マクリーンのタイトで艶やかなアルトサックスと、アート ファーマーのトランペットが輝いている。
使ったカートリッジはオルトフォンのSPU Classicだが、ジャズと相性がいい。

2017年8月25日

x226 * 高野の夏

何十年ぶりかでTRI Xを使ってみた。
TRI Xも進化したのか、デジタルの画像に慣れたのか、
何だかしっくりこない。
今はACROSのほうが好みである。

Leica CL
M-Rokkor 90mm F4
TRI X
EPSON GT-F740

Leica CL
Summicron-C 40mm F2
TRI X
EPSON GT-F740

Leica CL
M-Rokkor 90mm F4
TRI X
EPSON GT-F740

Leica CL
M-Rokkor 90mm F4
TRI X
EPSON GT-F740

Leica CL
Summicron-C 40mm F2
TRI X
EPSON GT-F740

Leica CL
M-Rokkor 90mm F4
TRI X
EPSON GT-F740

2017年8月23日

キヤノンF1のモルト貼り替え

Aki-Asahiのモルトプレーン

キヤノンF1のモルトプレーンが剥がれてしまっているので、貼り直してみた。
今回使ったモルトプレーンはAki-Asahiの「10cmx20cm(小判)厚さ1.5mm/2mm」で、竹串も同梱されていた。
これは厚さ1.5mmと2mmのものが1枚ずつ入っていて、35mmフォーマットカメラは1.5mmを裏蓋に、
2mmをミラー クッションに使うように勧められている。

詳しい貼り替えの方法はAki-Asahiのサイトで説明されている。


背面のモルト

キヤノンF1でモルトが使われているのは、マウント部の上のミラー クッション、背面の裏蓋が嵌る溝の部分、
右側面の裏蓋との接触部の3箇所だと思う。


残ったモルトを削り取る

もう殆ど残っていないが、モルトの残骸を、カッターナイフなどで削り落として無水アルコールなどで拭き取っておく。
背面の裏蓋が嵌る溝の部分は、付属の竹串で穿ると綺麗に取れる。


側面用にカットしたモルト

まずは裏蓋を外し、厚さ1.5mmのモルトプレーンをカットして、右側面の裏蓋との接触部に貼る。
サイズは6mm x 53mmである。


モルトを貼り付ける

粘着面に無水アルコールを付けて貼るが、ここは簡単に貼れる。
厚さ1mmのモルトのほうが良かったかなと思ったが、1.5mmでも問題ないようだ。


裏蓋の溝用に1.5mmの幅にカットしたモルト

次は少し貼りにくそうな裏蓋が嵌る溝の部分だ。
ここは、厚さ1.5mmのモルトを1.5mmの幅で長いめにカットして、貼り終わるところで余った部分をカットするといい。
溝の端から、カッターナイフの背などで埋め込むが、綿棒に無水アルコールを付け、
少しずつ粘着面を濡らし接着力を弱めながら埋め込んでいく。
この時、溝のほうも少し濡らしたほうが貼り易かった。
上側の溝は、右端にカウンターリセット用のレバーがあるので、二つに分けて貼る。


埋め込んだモルト

モルトが細長いので捩れたりして貼りにくいが、カッターナイフの背で位置を調整しながら貼っていくと、
少しずつコツがわかってくる。
これで上下とも、モルトが復活した。


ミラークッション用にカットしたモルト

最後に厚さ2mmのモルトプレーンをカットして、マウント部の上のミラー クッションに貼る。
サイズは4mm x 40mmである。
この時、ファインダーとフォーカシングスクリーンを外して、ボディを逆さまにしたほうが貼り易かった。


ミラークッションのモルト

貼りにくそうに見えるが、粘着面に無水アルコールを付けて貼るので簡単に綺麗に貼れる。

これで、アルコールが乾けば完成である。
モルトは十分あるので失敗してもやり直しができるのがいい。
ミラー クッションも復活したので、安心してシャッターが切れるようになった。

2017年8月20日

ヘリコイドグリスを塗ってみる

Summar 5cm F2、ヘリコイドグリス 軟、アイシャドーチップ

Summar 5cm F2は気に入っているレンズの一つだが、ヘリコイドの動きが少し重く、引っかかりがある。
特に冬場には動きが重い。

そこで、グリスを塗ってみることにした。
と言っても分解してグリスを入れ替えるわけではなく、レンズの後ろに出ている部分に塗るだけである。

使ったグリスはAki-Asahiの「ヘリコイドグリス 軟」である。
Aki-Asahiの説明では「アイシャドーのチップ(棒の先にスポンジがついているもの)につけてヘリコイドの条ネジ部分に
薄く塗るのが一番簡単に綺麗にぬれます」とあったので、 アイシャドーチップを用意する。


アイシャドーチップで塗る

最初にヘリコイドの条ネジ部分を楊枝などで穿ってゴミを取り、布で拭き取っておく。

塗り方は皮膜を作る程度に薄く塗るのがいいようだ。
アイシャドーチップに少量のヘリコイドグリスを着けて、少しづつヘリコイドの条ネジ部分に塗っていく。


ヘリコイドグリスを塗り終わったSummar 5cm F2

塗り終わったらヘリコイドを回して馴染ませ、はみ出したヘリコイドグリスを拭き取っておく。
これだけで、驚くほどヘリコイドが滑らかになり、ぎこちなかったピント合わせが指一本で出来るようになった。
それ以上に、僅かにあったヘリコイドのガタつきも無くなったことが驚きである。
安価で簡単な手入れなのに効果は大きい。

2017年8月16日

繊細なLeica CL

丸い小さなカバーを外すと距離計の調整ができる

Leica CLの距離計の二重像が、微妙にズレているのが気になって調整してみた。
本来はホットシューの前の小さな丸いカバーを、カッターナイフの刃先などで外して調整できるのだが、
調整ネジが少し穴とズレているのでドライバーが入らなかった。
それで上蓋を外して調整することにした。
上蓋を外すのは簡単で、一本の精密ドライバーだけで出来る。


左側の間隔の狭い2本のネジを外す

最初にパトローネ室の上にある吊環を止めている2本のネジを外す。
外すネジは外側の2本で、内側の2本はファインダーを固定しているネジなので外さないようにすること。
これらのネジは全て正ネジなので、左に回せば緩む。

後で上蓋を取り付ける時、見えない吊環の小さな穴にネジを通すのは難しそうだが、
吊環が奥に当たるまで、しっかり差し込めばネジ穴にピッタリ合うようになっている。


受け皿と巻き上げレバーとネジを外す

次にシャッターボタンの受け皿を外し、巻き上げレバーを外し、巻き上げレバーの下にあるネジを外す。
受け皿と巻き上げレバーは緩ければ素手で回せるが、硬ければ滑りにくい布やゴムなどを被せて回せばいい。
注意するのは、巻き上げレバーを取り外す時は複数のワッシャーがあるので、
この順番と上下が取り付ける時にわかるようにしておくことだ。


アルミ製のスペーサー

上蓋を外すと、ネジ穴の内側にアルミ製のスペーサーが付いている。
これは緩い粘着剤で付いるので、上蓋を外す時に落ちることもあるので注意する。


右側が距離計調整の二重ネジ

距離計の二重像のズレの調整は二重ネジを回せばできるのだが、外側のネジが左右のズレの調整用、
内側のネジが上下のズレの調整用である。
回す量は、ほんの僅かずつでいい。
接眼部が上蓋についているため、ネジは止めなくていいが上蓋を被せないと距離計の確認ができないので、少し手間がかかる。
今回は上下左右の調整を三回ほどで出来たが、左右のズレは無限遠で、上下のズレは至近距離ですると調整しやすい。
厳密な調整は修理業者だが、このように目視での距離計の調整は簡単である。


ネジにスペーサーを付ける

問題は、その後だった。
上蓋を取り付けて確認すると、距離計の二重像はピッタリ、シャッターや露出計も快調であるが、
裏蓋を取り外してみると、フィルムカウンターがリセットされないのに気付いた。
巻き上げるとカウンターは増えていくが、リセットされないのだ。
リセット用のゼンマイバネが外れたのかと思ったが、そんなところまで触っていない。
仕方なく上蓋を外してみると、リセットされている。
原因は、ネジ穴の内側のスペーサーの付け忘れで、上蓋がフィルムカウンターに接触していたのだ。

スペーサーを付ける時は、粘着剤が効いればスペーサーを貼り付けて、ネジを通してから上蓋を被せればいい。
粘着剤が弱い場合は、本体のネジ穴の上にスペーサーを置いてネジを合わせてもいいが、これは手探りなので結構難しい。
粘着剤を使ったほうが楽である。
スペーサーを付けて、カウンターのリセットの問題は解決した。


ビッシリと詰まった部品

再び、確認のためにシャッターダイヤルを回していると、測光範囲外の時に現れる赤い警告マークが出たままになった。
他のシャッタースピードにしても隠れなく、また1/60にした時のバッテリーチェックマークも出なくて、
露出計の針の振れもおかしい。

今度はすぐに推測できた。
上蓋への接触だ。
CLは上蓋ギリギリまでビッシリと部品が詰められているが、小型化のしわ寄せなのだろう。
露出計関係の表示部品は、かなり上蓋に近いところにある。

なので、少し上蓋の位置を調整してみることにした。
シャッター受け皿、巻き上げレバーとネジを緩め、上蓋の巻き上げレバー側をマウント方向に押してみると、
引っかかっていた部分が外れ、正常に動作するようになった。
以前から、時々露出計の針が上に振り切った時に引っかかることがあったが、これも無くなった。
この状態で上蓋を固定して完成した。

コンマ数ミリという隙間だろうが、上蓋の取り付けにも微妙な調整が必要である。
露出計の針が不安定だとか動きが鈍い時は、上蓋を外さなくてもネジを緩めて、上蓋を動かしてみるだけで治るかもしれない。


Leica CL

CLの故障が多いのも頷ける。
少しでも当てたり、圧迫したりすると上蓋が内部に接触してしまうのだが、
上蓋をアルミ合金ではなく真鍮にしていれば、このようなトラブルも減っただろう。
このCLも使っているうちに、また同じ症状が出るかもしれない。

バルナック型やM型ライカは、戦場に持ち出しても壊れないような丈夫なカメラだが、
CL型は繊細なカメラである。

今回の記事の内容を行う時は自己責任で。

2017年8月15日

SHOWA #4 * 祭りの日

この時に使っていたのは、レンジファインダー機のキャノンVI L (6L)である。
このカメラは1958年に発売されているので、この時でも20年ほど前のカメラになる。
もう一眼レフの時代だったので「懐かしいカメラを使っていますね」と、よく声をかけられた。
キャノンのレンジファインダーカメラでは、このVI L型が完成形だろう。
7シリーズでは露出計を組み込んだため、大型化してデザインの美しさがなくなってしまった。
1軸不回転シャッターダイヤル、自動復元フィルムカウンター、変倍ファインダーと揃っている。
特に変倍ファインダーは内部のプリズムブロックが回転して、35mm、50mm、RFと切り替わるのが、なかなかのギミックだった。















1977年
Canon VI L・Canon 35mm F2
Kodak TRI X・Y2フィルター
Kodak D-76 1:1
Epson GT-F740

2017年8月13日

SHOWA #3 * 祭りの町

















1977年
Canon VI L・Canon 35mm F2
Kodak TRI X・Y2フィルター
Kodak D-76 1:1
Epson GT-F740

2017年8月11日

Nikon photomic FTN:Canon F1のストラップ

Canon F1 + 革製スリング CPE-AC002C

このストラップは1980年の『C.P.E. CATALOG 1980』に掲載されている「革製スリング CPE-AC002C」である。
C.P.E.とはCanon's Personal Equipmentのことで、当時キヤノンはコンシューマー向けのC.P.E.に力を入れていた。
ストラップの他、カメラケース、バッグ、Tシャツ、帽子、ライターなどに「Canon」マークや、
イーグルマークを付けて販売していた。


革製スリング CPE-AC002C

このストラップはカメラ取付け部から、ショルダーベルトを取り外せるので便利である。
カメラをバッグに入れる時、取り外しておけば嵩張らなくていい。
このストラップは、かなり長いこと使っていたので、肩にあたる部分は伸びて細くなってしまった。


DSLRカメラ用 安全ロープ カメラストラップ

これをニコンFでも使おうと思ったのだが、その都度、三角環から外すのは面倒なので、
カメラ取り付け部になる部品を探してみた。
見つかったのが、この「DSLRカメラ用 安全ロープ カメラストラップ」で中国製である。


丸環を付ける

これは片側がループになっていて、もう片方はアジャスターで留めるようになっている。
キャノンのものは両端とも金具で留められているが、これは金具で留められてなく接着だけである。
少し不安だが、このループになっている方に丸環を通しておく。


Nikon Fに付ける

カメラ側は三角環に通してアジャスターで取り付ければいい。
少し長めになったが、もう少し短くした方が良さそうだ。


Nikon F + Canon 革製スリング CPE-AC002C

ショルダーベルトを付けてみる。
使い古されたストラップだが、ニコンFでも、いい感じだ。
出番の少ない銀塩一眼レフだが、愛着があるストラップなので、これからも使いたい。