2017年5月30日

2017年5月28日

SLR Magic TOY lens 26mm F1.4

SLR Magic TOY lens 26mm F1.4

「SLR Magic TOY lens 26mm F1.4」というCCTVレンズだが、かなり前に手に入れて最近は使わなくなっていた。

このレンズは、もう手に入らないかもしれないが、同じような仕様のレンズは今でも販売されているが、
「サインソニック CCTV Cマウントレンズ 25mm F/1.4 C」も同じよう効果が得られるレンズだろう。

これはCマウントで95グラムという小型軽量のレンズなのだが、金属マウント、金属鏡胴で作りはしっかりしている。
8色のゴムグリップリングが付いていたのだが、今は行方不明なので、これにはゴムリングは付いていない。


Olympus E-P5 + SLR Magic TOY lens 26mm F1.4

このレンズは「マイクロフォーサーズーCマウントレンズ」のアダプターを介して使うことができる。

絞りリングはF1.4からF8まで無段階に変化し、最小絞り(C)では絞り羽根は完全に閉じてモニター画面は真っ暗になる。
また、絞り位置マークがないので絞り値が分かりにくいが、ファインダーで暈けぐあいを見ながら決めればいい。

フォーカスリングはNEAR、FARと表示されていて、ほぼ一回転する。
最短撮影距離30cmということだが、60cm位までしか寄れない。

30mm径のレンズキャップが付いているが、ネジのピッチが違うのかフィルターが付けられない。
このようなレンズにフィルターは意味がないので問題ないだろう。


Olympus E-P5
SLR Magic TOY lens 26mm F1.4

このレンズの特徴になっている「グルグル暈け」である。
この現象は分かりやすい被写体と分かりにくい被写体があるようだが、花や草を撮るとよくわかる。


Olympus E-P5
SLR Magic TOY lens 26mm F1.4

絞り開放では「グルグル暈け」がよくわかるが、少し絞ると分かりにくくなる。
フォーカスの合っているところは以外とシャープだ。


Olympus E-P5
SLR Magic TOY lens 26mm F1.4

このように空が背景だと周辺光量落ちが良くわかる。
これは開放絞りだが、絞りを絞っていくと周辺がもっと黒くなるが、
それは周辺光量落ちではなく絞り羽根による口径食である。


Olympus E-P5
SLR Magic TOY lens 26mm F1.4

周辺光量落ちや周辺暈けが楽しめるレンズだが被写体を選ぶようで、うまく合えば雰囲気のある描写になるだろう。
オリンパスPENのアートフィルターとの組み合わせや、モノクロでのストリートフォトも面白そうだ。

このレンズをAPS-CサイズのX-E1の付けると、周囲がかなりケラれるので、m4/3向きであろう。

以前にあったflickrの「SLR Magic TOY lens」のグループが、まだ残っていたので作例を見ることができる。
https://www.flickr.com/groups/slrmagic/

2017年5月24日

思わずジャケ買い?

左:WEDNESDAY'S CHILD 右:THE WAR YEARS

この2枚のレコード、どちらも映画のワンシーンのような素敵なジャケット写真だ。
左は、パティ マクガバンの「WEDNESDAY'S CHILD」、右はイブ ボズウェルの「THE WAR YEARS」である。


「WEDNESDAY'S CHILD」のジャケット写真に写っているのは、
女性がパティ マクガバンで、男性はアレンジャーのトーマス・タルバーのようである。

ビルの谷間、壁に寄りかかり、周囲から気をそらすように一点を見つめる女性、その視線と交差するように前を見つめる男性。
少し分かりにくいが、男性の視線は女性に向けられているように見える。
この微妙な空気が絶妙だ。
奥行きのある構図と、通りの奥から差し込む光も効果的である。

このジャケット写真を撮ったのは、ライナーノーツではビル・ヒューズとなっているが、
ジャズトロンボーン奏者のBill Hughesなのだろうか。

パティ マクガバンは、この容姿から感じられるようにジューン・クリスティを思わせるクールでソリッドな声である。
彼女が残したソロアルバムはこれだけで、それが故、幻の美人歌手と称されている。

原盤はAtlantic 1245、録音は1956年8月、ニューヨーク。


イブ ボズウェルの「THE WAR YEARS」は、ロベール ドアノーの「パリ市庁舎前のキス」を思い出させてくれる。

短い休暇を終えて、所属の部隊へ帰るのだろうか。
別れを惜しむ二人と、少し離れて佇む水兵。
水兵は腕組みをしながら視線を投げかけているが、別れを惜しむ友人を待っているのだろうか。
発車のベルが鳴り、列車に乗り込む。
列車はガタンと連結を揺らし、ゆっくりと動き出す・・・
この後のシーンが目に浮かぶようだ。

この写真も、背後の列車が奥行きを感じさせてくれる構図であり、リベットの打たれた金属の質感が効果的である。
こちらのジャケット写真は誰が撮ったのか、ライナーノーツに書かれていない。

このイギリスのヴォーカリスト、イヴ ボスウェルのアルバムは、第二次世界大戦中にヒットしたラブ バラード集で、
ベサメ ムーチョ、センチメンタル ジャーニー、時の過ぎるままに、などが収録されている。
彼女の声は、ヘレンフォレストの妖艶さを少し抑えたような艶のあるベルベットボイスである。

録音は1957年3月、ロンドン、アビーロードスタジオ。

どちらのジャケット写真も演出されたものだが、演出であっても、なくても、
臨場感、息遣い、空気感が感じられる写真には惹きつけられる。
このような、LPレコードジャケットを見ていると、写真表現としての価値の大きさを再認識させられる。

2017年5月16日

4年使ったPen E-P5

E-P5とカタログ

使い始めて4年が過ぎた。

E-P5発売時にオリンパスから送っていただいたカタログだが、当時は立派なカタログが作られていたものだ。

最近、前ダイヤルが空回りするようになってきて、素早く絞りを変えられないので困っている。

4年間故障はなかったが、いずれ修理に出さないといけないだろう。

また、ホットピクセルが現れたが、オリンパス機はカメラ自身で修復できるので便利でだ。

いろいろトラブルが報告されていた内蔵フラッシュは、カバーが外れることもなかった。

ハンドストラップは、最初につけたリコイルの「ハンドストラップ J.ベイカー」のままである。



E-P5とOWNER'S BOOK

E-P5を手に入れた4年前よりも、使えるレンズが増えている。

マウントアダプターで使うレンズも多い。

よく使うm4/3レンズは17mm、25mm、45mmだ。



E-P5とOWNER'S BOOK

最新機種はPEN-Fだが、VF-4や背面モニターをチルトしてスクエアフォーマットで撮ることも多いので乗り換えることができない。

さすがにフィルムでは35mmサイズを1:1で使うことがなかったが、デジタルでは簡単にフォーマットが変更できるので便利だ。



E-P5とカタログ

金属ボディの質感、適度な重量感、ホールド性の良いサイズ、操作性の良いダイヤル、レンズとのデザインバランス、
軽快なシャッター音、見やすいファインダー、クリアーな液晶。

最後のE-P系になるのか分からないが、E-P5は洗練されたカメラだろう。

2017年5月14日

もう一つのレリーズボタン:Nikon AR-1

ニコン ソフトシャッターレリーズ AR-1

もう一つ手に入れたのは「ニコン ソフトシャッターレリーズ AR-1」である。

ニコンFやF2のシャッターボタンは、一般的なレリーズ穴が付けられていないので、専用のレリーズボタンしか付けられない。
なのでこのAR-1が唯一のレリーズボタンになる。
このAR-1は本体が光沢のあるクロムメッキで、上部にシャッターボタンと連動する黒いボタンがあるが、
前回の記事の『cam-in レリーズボタン CAM9014」の凸面タイプと違って凹面タイプである。



内部のシャッターボタンとの接触部には白い樹脂製の部品が付けられていて、シャッターボタンに傷が付くのを防いでいる。




取り付け用のネジは外側のシャッターリングではなく、シャッターボタンの根元のリングに切ってあり、
AR-1をシャッターボタンに被せるようにねじ込み取り付けるが、ねじ込んでいくと上部の黒いシャッターボタンが上がってくる。

ねじ込みも深くしっかり固定されるので、不用意に外れることはなさそうだ。
さすがに純正なのでメッキの質感も揃っている。




フォトミックファインダーのシャッターダイヤル操作部は上の方にあるが、AR-1をつけると、
人差し指がシャッターダイヤルに近くなりダイヤルが回しやすくなる。

シャッターを切る時、通常のシャッターボタン位置だとシャッターダイヤル連動部に人差し指の先が当たるので窮屈になり、
指の先でシャッターボタンを押すようになってしまう。
AR-1をつけると指先に少し余裕ができて、指の腹でシャッターボタンを押せるようになるのがいい。
シャッターを切った時も適度なテンションがあっていい感触だ。




こうして取り付けてみると、やはりAR-1はフォトミックファインダー用であり、
アイレベルファインダーで使うのはどんなものだろうか。
シャッターダイヤルから人差し指が離れるし、シャッターダイヤルも回しずらそうである。

2017年5月12日

また、レリーズボタン

CAM-IN レリーズボタン  CAM9014

以前X-E1用に買ったソフトレリーズボタンは、すぐになくなってしまった。
マップカメラの「ソフトレリーズボタン クライネ」のブラックペイントタイプだったのだが、
X-E1では、ねじ込みが浅くバッグからカメラを出し入れしている間に外れてしまったらしい。

再び購入したのは「cam-in レリーズボタン CAM9014」である。
直径10mmの凸面タイプで金色に見えるが真鍮色で、材質も真鍮なので使っていると真鍮らしくなるかもしれない。




X-E1のシャッターボタンは指受け皿も大きくていいのだが、少し高さが低いように感じる。
また、シャッターボタンに指を当てた状態で指が受け皿に触れてしまうので、
シャッターを切るには指を受け皿に押し付けるようになり力が入ってしまいシャッターの切れるタイミングが分かりにくい。
このレリーズボタンを使うと高さも丁度よく、押した感じがしっかりして半押しやシャッターの切れるタイミングがよく分かる。




このレリーズボタンはシャッターボタンに触れるほどねじ込みが深いので、しっかり固定できて外れにくそうだ。
これでバックからカメラを出し入れする時に気を使わなくていい。




前に使っていたのは黒だったので目立たなかったが、真鍮色だといいアクセントになる。
今手持ちのデジタルカメラに、このようなソフトレリーズボタンを付けられるのはFuji X-E1だけである。

2017年5月11日

ロベール・ドアノーの映画が公開されている

公式HP

「パリ市庁舎前のキス」でよく知られているロベール ドアノーだが、
彼のドキュメンタリー映画「パリが愛した写真家 ロベール ドアノー 永遠の3秒」が公開されている。
監督はロベール ドアノーの孫娘クレモンティーヌ ドルディル。

このタイトルの中の3秒というのは

『今まで成功した写真は300枚。
1枚が1/100秒だとすると、
50年でたったの3秒だなんて、すごいだろ!』

というドアノーの言葉である。


「パリが愛した写真家 ロベール・ドアノー 永遠の3秒」予告編


内容は、幼少期、初期の写真、イメージの釣り人、写真家と家族、ラフォでの日々、パリ市庁舎前のキス、
作家の目、成功、世界のドアノー、という構成だ。

関西地方での公開は、京都シネマが7月公開、シネリーブル梅田が7月1日公開、神戸元町映画館が近日公開となっている。


「不完全なレンズで」ロベール ドアノー著

ここに「不完全なレンズで」という、ロベール ドアノーの著書がある。
「パリに愛された写真家の言葉のスナップショット」という風に紹介されている。
原書には写真はないが、この翻訳本には文に関連したドアノーの写真が掲載されている。
ドアノーの回想録で、写真家や著名人との交流も語られているが、
翻訳ということを差し引いても彼の文と写真の落差に驚かされる。

中でも「デ・ププリエの抜け道におけるアジェ氏」が、当時の風俗がよく描かれていて好きだ。
ここではアジェの足跡を追って「ジャンティイのビエーヴィル川」を同じ位置から暗箱カメラで撮っている。
ドアノーが撮ったのが1945年、アジェが撮ったのが1901年である。

この本の初版は1989年だが「パリ市庁舎前のキス」については語られていない。
1980年代にはポスターも発売され、世界中に広まっているので触れていても良さそうだが・・・
「パリ市庁舎前のキス」は1950年にアメリカの雑誌、LIFEの依頼により撮影された。
これはスナップ写真ではなく、役者を使って撮った演出写真であることはよく知られている。
そして、この写真によってトラブルに巻き込まれるが、この経緯はアジェ・フォトに詳しく書かれている。

アジェ・フォト(日本語)
http://www.atgetphotography.com/Japan/PhotographersJ/Robert-Doisneau.html


ドアノーは「動かぬことの効用」と説いている。
被写体を探して歩かず、ひたすら待つことだ。
街角で待てば必ず何かが起きる。
待ち続けてシャッターを切る。

ロベール ドアノー公式サイト(英語)
https://www.robert-doisneau.com/en/portfolios/

2017年5月7日

x200 * 桃色

Leica X1
ELMARIT f2.8/24mm ASPH.
西日に照らされ
高架線路の
影が映る

2017年5月5日

ニコン F ブラック風?

Canon F1 + NIKKOR S.C Auto 50/1.4

キヤノンF1にニコンのレンズを付けてみたが、よく似合っている。
FDレンズよりも自然な感じがするのも妙で、なんとなくニコンFブラックのような風貌である。

元々、ニッコールオートのレンズデザインが好きだったので、この組み合わせをやってみたかった。


Pixco Nikon F マウント レンズ ー Canon FD ボディ アダプター

マウントアダプターは「Pixco Nikon F マウント レンズ ー Canon FD ボディ アダプター」を使っている。
このアダプターは薄いので取り付けリングが回しにくいが、ガタツキもなく、しっかりとマウントできる。

ちなみに、キヤノンFDマウントはニコンFマウントよりフランジバックが短いので、通常のマウントアダプターが使えるが、
FDレンズをニコンFマウントに付けるときは補正レンズ付きのマウントアダプターになる。


アダプターの位置決め

このアダプターをF1のボディに付けるときは、リングを回して赤いマークとネジのような位置決めピンを合わせておく。
これを忘れて取り付けると、マウントを痛めることもあるので要注意である。


マウントアダプターを付けた F1

取り付けはアダプターのリングの赤マークとボディの赤マークと合わせ、アダプターのリングを右に回す。
外側のリングだけが動くスピゴットマウントなので、カチッと音がしないが止まるまで回せばいい。

ニコンのレンズを付けるときはアダプターマウント部の赤マークに合わせ、左にカチッと音がするまで回す。
レンズの取り外しは、向かって右側のレバーをボディ側に押し込んでレンズを右に回せばいい。


Canon F1 + NIKKOR Q.C Auto 200mm F4

もちろん自動絞りは使えないので実絞りでの操作となる。
FDレンズはレンズを外した状態で絞りリングを回しても絞り羽根は動かないが、
ニコンのレンズは外した状態で絞りリングを回すと絞り羽根は動くので、そのままで使える。


Canon F1 + NIKKOR-H Auto 28mm F3.5

露出計も絞り込み測光で使うのだが、キヤノンF1は追針式開放測光露出計なので、露出計を切り替える必要がある。
絞り込み測光で露出計を使うときは、上の写真のようにセルフタイマー下側のレバーを絞り込みロックのLマークにセットし、
セルフタイマーレバーをレンズ側に押し込むとレバーが固定される。

これで、露出計の追針が下に逃げて指針だけになるので、定点マークに指針を合わせる絞り込み定点測光が使えるようになる。


Canon F1 + Carl Zeiss Planar T* 1.4/50 ZF

このキヤノンF1はモルトがダメになっているが、このように4本のニコンFマウントレンズを付けてみると、
モルトを貼り直してニコンレンズで使ってみたくなった。

2017年5月3日

x199 * 高架下

Leica X1
ELMARIT f2.8/24mm ASPH.
美章園駅から
南北に
高架下の町がある


Leica X1
ELMARIT f2.8/24mm ASPH.
この右手に美章園温泉があった
昭和初期に建てられた
登録有形文化財だったが
解体された
大阪の破壊力は凄い


Fuji X-E1
XF18-55mmF2.8-4 R LM OIS
ガード下の
煙突とトタン


Fuji X-E1
XF18-55mmF2.8-4 R LM OIS
高架下に続く
民家と商店
この光景が
いつまで残るのだろう


Fuji X-E1
XF18-55mmF2.8-4 R LM OIS
桁から漏れる
光の
リズムがいい


Fuji X-E1
XF18-55mmF2.8-4 R LM OIS
高架下は
時間の流れが
緩やかだ


Fuji X-E1
XF18-55mmF2.8-4 R LM OIS
天王寺駅に近いガード下
ここからの眺めがいい
アーチ型の橋梁が
昭和を感じさせる

2017年5月1日

再び、フォトブック

左:以前のフォトブック 右:今回のフォトブック

以前はオールモノクロのフォトブックだったが、これはカラー写真も含めて高野山で撮った写真をまとめた。

これも「しまうまプリント」で、A5スクエアの72ページだが、この148×148mmのサイズは、
持ち運びやすい手頃な大きさである。
カバーは、光沢を押さえたマットコーティングになっている。



カラー写真の色再現は、元画像とほぼ同じで落ち着いた渋い色合いが再現されている。
これは思っていた以上で満足できる。



製本は無線綴じなので、開いた時に平にならないのが難点であるが、
多少強く開いても、しっかりと綴じられているのでバラけることはなさそうだ。
実際、以前作ったフォトブックも痛んでいない。



用紙は僅かに光沢感のあるマット紙で、いい風合いだ。



画質や階調もいいが、モノクロのトーンは前回のオールモノクロと少し違って、
僅かにグリーンがかっているのも見かけるが、違和感を感じるほどではない。


左:以前の表紙 右:今回の表紙

以前と変わったところがある。
カバーを外すと表紙にあったシマウマの絵がなくなって、白地になっているが、これはいい改善だろう。



一つ困ったことがある。
これらのフォトブックを知人に見せると、必ずどこで撮ったのか分からないと言われる。
本当は写真の下にデータを入れてもいいのだが、写真と文字の入れられるレイアウトが少ない。
文字のみのページを使って、最後にページ番号と撮影場所をまとめて入れてみたが、これが結構面倒なのである。
裁ち落とし以外のレイアウトには写真の下に一行だけ文字が入れられればいいのだが・・・

このフォトブックはカラー写真も期待通りのいい仕上がりで、安価なので気軽に作ってみるには適しているだろう。
けれどフォトブックを作っていると、もっと大きいA4サイズの写真品質で作って、
自己満足に浸りたいと思うようになった。